内容紹介
超人気漫画の新星──左萱(Zuo Hsuan)初の長編漫画作品
二年間の取材期間を経て、大溪(ターシー)を何度も訪れ、ロケハンとインタビューを重ね、
現地の風景を細やかに描き出し、感動的にきらめく人々の感情を描写。
老街の手作り月光餅、普済堂前のベーゴマ回し、
騎馬像の都市伝説、きらめく神秘的な光を放つ大漢渓、
そして廟会(お祭り)の練り歩きと三太子(サンタイツ)の神童……
大学三年生の夏休み、台北で大学に通う夏志薰(シア・ジーシュン)は、
彼にひそかに想いを寄せる美術科の同級生、陳暖暖(チェン・ヌアンヌアン)を連れて、
七年ぶりに故郷の大溪へと戻る。
それは彼が忘れていた子供時代への帰還でもあった。
よみがえる数々の記憶は、まるで神様が導く帰郷の道のりのよう。
阿薰(アーシュン)は徐々に自分自身の記憶を取り戻していく。
幼なじみ、仲たがいした家族、まだ果たされていない約束……
そして、大溪の人々にとって二度目の旧正月──「六月二十四日」
関聖帝君(関羽)の誕生日を祝う遶境(お祭り行列)が近づいていた……